家族農業プラットフォーム ニュースレター 30号(2018年9月5日配信抄訳)
・貧困撲滅のためには、小規模漁業の共同行動を促進する必要がある:FAO加盟国が2014年に署名した「食料保障と貧困撲滅のための持続的小規模漁業の保障任意ガイドライン」は、貧困撲滅に取り組むためには、小規模漁業者の共同組織の役割が重要であるとしている。
・アフリカにおける農業サービスとデジタル技術:2018年8月にルワンダで「アフリカにおける飢餓と貧困撲滅のための確かな解決策としての農業部門の若者の雇用」と題したカンファレンスが開催され、FAOはデジタル・サービス(気象、家畜ケア、市場、栄養等に関するリアルタイムの情報を提供するアプリケーション)による10のイノベーション・プロジェクトを報告した。
・バングラデシュでのスタディツアー:稲作と魚や鴨の養殖を組み合わせる生産システムは、多くの南・東南アジアやアフリカ諸国で営まれている。スタディツアーは、このシステムに関する知識の共有を促すものである。
・欧州農村開発マガジン『農村コネクション』は、欧州の農村開発政策について伝えている。2018年1月に提出されたポスト2020の欧州共通農業政策 (CAP) の法案に続いて、欧州委員会は同年5月に将来のEU予算案を提出した。
・ラテンアメリカ・カリビアン地域で、農と食の1週間に合わせて地域フォーラムを開催する。農村なくして、持続可能な開発はない。しかし、SDGs達成のためには、農村社会・主体は大きな変化を経験することになるだろう。フォーラムでは、多様な主体による経験の共有、対話、合意形成が行われる。
・チュニジアにおける農村からの移住に関する研究は、農村の若者の移住と流動性の決定要因、パターン、類型、農村生活・社会への影響について、質的・量的手法を用いて明らかにしている。
・漁業女性に関するウェブサイト公開:家族漁業における女性の役割に関する新たな研究が進められており、この度ウェブサイトを公開した。
・グアテマラにおける小規模家族農業は、約6772米ドルの年間総所得を生み出しているが、農業所得は大きな所得を生み出していない。平均的な小規模農家の所得の約4割は、農外雇用や自営業の所得である。これは、農村地域の多様化と商品経済化を反映している。
※本記事は、FAOの家族農業の知のプラットフォーム(FFKP: Family Farming Knowledge Platform)から配信されたニュースレターの抄訳です。
翻訳:小規模・家族農業ネットワーク・ジャパン(SFFNJ)